私ども涵養庵では、このたび新たに「茶道サロン」を始めることにいたしました。これまで茶道に縁のなかった方にも、気軽にその雰囲気に触れていただきたいという思いからです。その背景と私なりの考えを、お話しさせていただきます。
涵養庵茶道サロンを始めた理由
この度、涵養庵の行事に新たに茶道サロンが加わりました。開席にあたりご挨拶させていただきます。

茶室「涵養庵」と10年の歩み
涵養庵で茶道教室を開催させていただくようになってから、はや10年になりました。皆様方のお蔭をもちまして、1ヶ月に4回のお稽古日を設けられるようになってきました。


茶室を造った動機と建築屋としての考え
自分が涵養庵という名前の茶室を造った動機というのは、何回かお話させてまいりましたが、日本の伝統そのものの集大成が茶道に集約されている。それを子供たちに伝えていきたい、という町の建築屋が考える事ではないような、とんでもない考えからです。
変化する住宅業界と木造の価値
岡田建設はいわゆる木造軸組み工法と言われる、古来からの工法で造る住宅工事に携わってきました。お陰様で会社創立以来70年を超えて営業させて頂いております。
今現在の住宅建築業界は、住宅メーカーという組織が建築工事の大部分を担っています。アメリカから砂漠の国の工法(2×4)を持って来たり、木造軸組み系であれば住友林業とかタマホームとか、鉄骨プレハブ系であればセキスイハイムとかダイワハウスとかパナホームとか。三井だ住友だトヨタだと、皆さん見てくれを良くして、現場では手を掛けないですむ工場生産品を組み立てて、工期の短さを競い合って、大部分の住宅が建てられています。
岡田建設自体が創業時には、もうなくなってしまいましたが日本電建という、銀行が住宅ローンをやっていなかった時代に毎月掛け金を積んだ人の住宅を建てるという他には誰もやっていなかった方法で住宅建築をしていた会社の下請けとして工事をやっていました。その後住宅メーカーの下請けもしました。そのように営業してきましたが、20年以上前に住宅メーカーの下請けをやめて、現在は自社元請け物件の設計施工でやっています。

本物の素材と手仕事へのこだわり
そのような経過の中で痛感したのが、どんどん木造の良さが無くなっていく、結果として良さを知らない、ということになります。いま室内で肌に触るのはすべて石油派生製品ばかりとなっているということでした。和室の無い家ばかりになってしまっています。
住宅メーカーが和室と言っている部屋の仕上げは、柱と称するものは紙又は木の粉を接着剤で固めた板状の材料に木目模様のビニールを張ったものを壁に貼り付け、壁も左官が塗ったように見せているビニールシートを張り、天井も木目模様のビニールシートだし、畳も芯に紙の繊維を接着剤で固めたものだったり石油からの製品です。畳表はビニールだったり、和紙だったりの状況です。
涵養庵を造った理由|伝統を次世代へ
そのような時世で、40数年経った鉄骨造の旧宅の建て替えの時に、出来るだけその傾向に抗おうと思ってしまったのです。敷地の一部が防火地域に入ってしまうので木造は出来ません。RC造を選びました。
そのRC造の建物の中に、自分なりに材料にこだわった本格的な茶室を造り、子供たちに日本伝統の建物の良さを分かってもらおう、と思ったのです。そうやってできた茶室に涵養庵と名付けたわけです。お稽古もやり始めました。
茶道が敷居高く感じられる理由

もう10年になりました。その間、茶道経験のない友人、知人に「やってみない?」と誘ってもみました。しかしその中で参加した人はいませんでした。敷居が高いというのです。自分自身がその立場であれば、やはり同じように感じるのではないかと思います。
茶道サロンという新しい試み
そこで敷居を低くすればよい。そうすればもっと気楽に茶道というものに親しんでもらえるのではないか、と考えた次第です。
喫茶店の中には抹茶喫茶というのがあります。それを思ったとき、喫茶店ではなく、自分自身が思いを込めた本物の茶室の中で、名前の通った作者のお茶碗で喫す。そのような茶室の雰囲気だけでも感じてもらえば茶道というものにも興味を持ちやすくなるのではないかと考えました。
人が一所懸命にしているお稽古の最中に、その中でお稽古を拝見するというよりも、気楽に簡単にお茶の雰囲気を味わってもらえるのではないか、ということでサロンという名前です。




気軽に茶の文化に触れていただくために
単に、茶道に親しむようになるきっかけになればということです。
気軽にお立ち寄りいただき、茶の雰囲気に触れていただければと思っております。
涵養庵茶道サロンのご案内
気軽に茶道の雰囲気を体験していただける場としてご用意しております。
ご興味のある方は、ぜひ一度お立ち寄りください。