この十数年、種や苗を扱っている会社に勤めている甥っ子から暮れになるとシクラメンが送られてきます。 最初のころにいただいていたシクラメンは、ごく普通に見えるシクラメンだったのですが、すぐにこのあたりのお店で売られているものとは花の赤と葉の緑の色の深さが違っているのに気が付いたものでした。
それを、一階の窓越しの光が良く当たる場所に置いていたら、4月いっぱいくらいまで花が咲き続きびっくりしました。同じころに買ったシクラメンはとっくに花が咲かなくなって捨てていたのです。 さすが4月になるとそのシクラメンも花が小さくなり、色も悪くなっていましたが、シクラメンってこんなにも持つものなんだとえらく感心しました。 まあ、物が違うという事なのでしょうけれどもね。
だんだんとシクラメンの花の形が違うものが送られてきました。品種改良なのですね。赤だけだと思っていたら、白も出てきましたし、ピンクの花だったり、花弁がチジレていたり、品種改良する人たちはすごいなあ~と思ったものでした。

その後、建物を建て替えて4階に住むことになりました。窓は東に向いています。眩しい朝日が真横から差し込む環境です。ただし、日が差すのは午前中だけですが。 例年の通りに贈られてきたシクラメンをその窓のそばに置きました。 当然の如くに、4月頃までは楽しめると思っていました。
しかし、2月末に入ったあたりですでにシクラメンが弱っているのが、はっきりとわかりました。そして、4月の声を聞かずに全くだめになりました。 どうしてだろう? 何が悪かったかな~? 理由が分かりませんでした。 水やりもやりすぎに注意していましたし、時々は数粒の化成肥料もやっていました。完璧だと思っていました。
考えられるのは、家が新しくなってから日が浅く、室内の空気が違うとかその環境になれなかったのだろう、という事でした。そんなわけないのですけどもね。

翌年、午前中はそれまで通りの場所に置き、午後には移動して日が当たるようにしました。そのように気を使ったのですが、また同じように3月まで持ちませんでした。 理由がわかりませんでした。
何が違うのかをじっくり考えてみました。気が付いたのがガラスでした。 同じように見えて、以前のガラスとは違うのです。 以前のガラスは、紫外線も赤外線も透過します。現在のガラスは技術革新が進み、太陽光の中のいらない波長を排除できるようになっています。ようするに紫外線や、冷房負荷を上げる赤外線を通さなくしているのです。遅れなせながら、えっ!でした。 建築に携わっている身としては、いかがなものか!でした。
それで女房殿が病気療養で富津に移住した年、12月になって送られたシクラメンをそのまま富津に送り直しました。やはり!でした。勢いが衰えませんでした。見た目は変わらない硝子なのですけど、その性能が元のままだったのですね。何せ築年数は60年を超えています。

そして今年のシクラメンは勢いがすごいのです。 これは女房殿が水やりのタイミング、その他育成技術が上がった賜物ではないかと思います。多分4月いっぱい楽しませてくれるのではないでしょうか。
