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凡人五衰

  1. 指先の指紋も凹凸が減って潤いも無くなり、スーパーでレジ袋を開けにくくなった。滑ってしまう。コロナ前は、指先に唾を付けて開けても抵抗感は少なかったように思う。コロナ禍の最中は他人の目がきつい。

    3か月ほど前に、指定された日時に息子の都合がつかずに、自分がお施主様のところに集金に伺った。昨今は振り込みが主だが、「時々現金でお渡しします。」というお施主様は複数いらっしゃる。 そこで、お金を受け取り、2回数えて確かめたのだが、ちょうど請求書の金額だった。この時にはお施主様は何も言いませんでした。しかし結果的には多くいただいてしまったのでした。新券が混じっていたので、2枚重なっていたのを1枚で数えてしまっていたようなのです。 このお施主様は、お礼だという事で、わざと多く支払ってくれる方だと後から息子から聞いた。 先に言ってよ~。
  2. 59歳の時に小脳梗塞を発症し、救急病院で誤診され処置が遅れた為に片方の小脳は5分の4くらい死んでしまったので、その後バランスが取れなくなってしまっている。医者から「そのうちもう片方が保管して大丈夫になります。」と言われ、「ただし、年齢が年齢だから時間がかかるかもしれない。」と付け加えてきました。 まだ駄目です。

    バランスが取れないから自転車に乗れないのだけれど、梯子を使って高いところにも上がれなくなってしまった。状況に応じた足の踏ん張り方が分からなくなってしまったのです。だから足場など揺れて、幅の狭いところを歩く事ができない。それから、平衡を眼で見て取っているからなのか、急に暗くなるとバランスを崩すことが多くなった。  

    次は目の事。網膜剥離を起こし手術をしてから右目と左目の見え方が違ってきて疲れるようになった。 かなり前から建築図面などはCADソフトでパソコンで描くようなっていたし、見積りも見積もりソフトを使うからパソコン画面とにらめっこ。このころまでは若かったこともあるのだろうけれどもそんなに目の負担を感じることは無かった。 しかし網膜剥離の後は疲れ方がひどくなってしまった。
  3. 一昨年秋から富津と板橋を行き来するようになり、富津にいると新聞を読めなくなるので、新聞をパソコンで読めるように手続きをした。そして紙ではなくパソコンの画面で新聞を読むようになった。 会社のホームページに載せるためにいろいろと文章をパソコンで書いている。要するに目への負担が格段に増えてしまった。

    そのようなわけで目の酷使なのだろうけれども、パソコン画面をみる事が非常につらくなる。 眼科クリニックからヒアルソン酸とかジクアスを処方されて点眼しているけれども、あまりよくなるような気配を感じない。道路を歩いていて向こうから人が来ても、目がかすんで、近くに来ないと顔を認識できなくなってしまってもいる。 富津に行った時に、海を見たり、遠くの富士山を見たり、防風林の緑を見たりするとよくなった気持ちが強くなる。薬よりもこっちなのですね。 休ませろということですよね。
  4. 眼の次は心臓。心房細動を伴う不整脈になって、その後、狭心症という診断を付けられ、ちょっとした運動ができなくなった。というより運動するのが怖くなったのです。「心臓に毛が生えている、」と言われるくらい強心臓で過ごしてきたのだけれども、ちょっと強めのストレスがかかると心臓が痛くなり、ニトロペンのお世話になっている。以前は、「なんと情けない事か!」と思っていた気持ちがだんだんと薄れていく。
  5. おしっこの回数が多くなり、我慢が出来なくなってしまった。 したいと思ったら、すぐにトイレに行かないと、間に合わなくて、ちょこっと下着を濡らしてしまう事が度々になってきました。もうすぐ紙パンツか~。これが精神的にはきついものがありますよ。
    医者の言うところ、原因は全て加齢による老化とのこと。それとストレス。 ストレスのない生活をしろだ~? 
    ストレスと上手に付き合えばいいんだよ! 
    「しょうがないよな、」で良いんだよ全て?  十把一絡げにするんじゃないよ! 人によってさまざまなんじゃい! 
老眼鏡イメージ

凡人五衰  もう自分の五衰は回復しません。 五衰にもめげず、凡人はもう少しこちらの世界で過ごさなければならないのです。 気持ちを高く保って、涅槃に至りたいと思います。 (天人五衰 大般若涅槃経19)
孫の誕生日に、なぜか、こんなことを考えました。

あと何年かな~。もっと衰は出てくるのだろうな~。六衰、七衰・・となるのだろうな。 これは別な見方をすれば、今までできなかったことを死ぬまでに精いっぱいやってもあと何年でもないのです。だったらば、やってみましょう、もう少しなのだから我慢できるという事です。

六衰目が出ました。先日、八王子の霊園にお墓掃除に行きました。雲の無い日差しが強い日でした。小一時間の作業をしても喉が渇いている感覚はありませんでした。 家まで無事に帰ってきましたが、すぐに休んでしまいました。よるも何も食べる気がしなかったのですが、薬を飲まなければならないので、仏壇に上げたご飯を一口食べ、薬を飲んで寝ました。翌朝、事務所に出ましたが、のどが渇いた気がして冷えたドクダミ茶を飲んだら、立て続けに3杯飲めました。普段はおいしくないOS-1も飲めちゃいました。軽い熱中症だったみたいでした。 怖いです。自分で認識できませんでした。 感覚が鈍くなっているのです。

わからないというのは怖いです。

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