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新聞記者の気概 

昨年末になりますが、(2020.12.21)付 のヤフーニュースに、韓国の保守系紙 中央日報にチョン・ヨンギ氏の書いた記事を載せたそうです。 韓国法務部の懲戒委員会が、ムン政権に批判的な検事総長への懲戒処分を決めたという事に対して、 ムン大統領をあのヒトラーと同じとしたのだそうです。

12月17日付で『宗教が権力に仕えてはいけない』という題で、ヒトラー時代のドイツカトリックとムン大統領にすり寄る韓国カトリックという話から、アドルフ・ヒトラーとムン・ジェインを重ねて書いているという事です。

参考URL : 韓国メディアに出てきた「文在寅=ヒトラー」説に関するものです。

さすがに一応政治家と名乗っている人たちは、ヒトラーと同じと言われれば怒りますよね。 新聞社がそう言った時点で、権力側からあからさまな圧力を受けることになると思います。 それを覚悟して記事を載せたわけです。 韓国の主要新聞は、日本の主要新聞と同じく、どれもこれも権力のスポークスマンとしてしか役割をしていないように見ていました。

中央日報は韓国の保守系の新聞社だそうです。 ムン政権を批判する側に立つ新聞社と言えるわけです。 だから、ムン大統領に対して厳しい意見を載せてきたと思います。しかし、ヒトラーと同じという言い方までしたというのは相当の覚悟をしたのでしょう。

政府系の新聞までもが、今回の法務部による検事総長に対する懲戒処分に対して「中立性の毀損」というふうに書かざるを得ない今回の政権の措置に対して、「無法国家になり下がった」とまで書いてあるそうです。根性の座った、気概のすごさを感じました。

振り返って日本の新聞記者たちに、そういった気概を持った人はいるのでしょうか? 記者クラブに所属して権力側に媚びて、大本営発表みたいな記事を載せるだけしかやっていないのではないかと思います。 クビ覚悟で、事前提出させられた質問だけではなく、きちんと質問に答えなさいと、きついことを言える人はいないのですね。 首相記者会見で、首相が答えた言葉に真実味が感じられなくても、それに何の反応もしない、記者クラブと権力側との取り決めを守るのが仕事と考えて、疑問を解消しないまま、やり過ごすのを仕事と考えているのですね。

今回のこの韓国の中央日報の新聞記者の覚悟を考えたとき、ものすごい人もいるのだな、中央日報もすごいな、と心から感心し尊敬します。

省みて、前総理大臣の“桜を見る会”の不正について、最初にスクープ報道したのは「しんぶん赤旗」という事です。それにすぐには反応を示さなかったのが日本の大手新聞社でした。なぜなのでしょう?あの新聞社の記者たちは、政権とナアナアでやってきているから、不正を見てもみなかったことにしているのではないでしょうか、と勘ぐっています。 勘ぐりではなくおそらくは事実でしょうけどね。記者というのは、学校時代に先生のいう事を聞くお利口さんばかりなのでしょう。記者クラブに入るというのも、すごい特権意識を持つのでしょうね。その特権感に浸っていたい、そこから離れたくないのではないでしょうか。新聞記者の本来の仕事とは何なのでしょうか?

特権意識を持ちたいのならば、政権をぶっ潰すような大スクープを取って、それを自慢するくらいのことができるぞ!みたいなものであってほしいです。やんちゃはいないのでしょうか?

昔、佐藤栄作の最後の記者会見で新聞記者が一斉に退席しました。その時、残ったのはテレビでした。今のテレビは権力にはびったりくっついています。スクープとはRYUGUくらい離れたところに位置していますが。

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