解体

築50年の別荘解体工事の顛末-後篇

8月の末になって、施主からそろそろかかってほしいとの連絡が来ました。 解体業者に連絡しました。業者が近隣挨拶のために現地に行ったところ、その時、蜂が飛んでいたそうです。スズメバチだったようです。 よく観察していると、床下の換気口から出入りしていました。かなり頻繁で、完全に巣があると予想できたそうです。 

 スズメバチの駆除に関しては行政から補助が出るケースが多いです。町役場に連絡をしたところ、町からの補助は無いという事で、駆除の業者を紹介されたそうです。早速電話をして状況を説明して、大体の金額を聞き施主に連絡し、承諾を得るようにしました。 普通は調査に来て、見積書を提出し、承諾後現場で駆除をすると、2回来るのだそうです。今回は依頼が業者という事で、現地に来て調査し、その場で駆除をするという事になりました。こうすることで、電話で話をしていた金額が3分の2の金額になりました。

 処理業者が現場に着いてすぐに調査作業にはいりました。 結果は6畳間の床下全体に巣がありました。これはかなりな大きさです。 怖いし、遠巻きに見ていたと言ってます。 施主に見せなければならないので、写真は必須です。 命がけというか、とにかく状況が分かるように撮ったようです。無事に駆除が終わって、その場で業者にお支払いしました。これも安くする要素です。

 スズメバチは住宅の屋根裏とか身近な場所に巣を作ります。岡田建設の作業場・資材置き場が、所沢市の城というところにあります。普段は人の出入りが少ない場所です。 時々、保管資材の出し入れとか、木材加工などのために職人の出入りがあります。 初夏には、その出入りの時は要注意です。屋根を支えているパイプトラスに巣を作っていたりします。今までは、直径が10cmにも満たない時にうまく発見できたので、市販のちょっと離れたところからジェット噴射できる蜂用の殺虫剤で処理できました。普段使っていない別荘や倉庫などでは発見が遅れてしまい、今度みたいに大きくなってしまう事があるという事のようです。

 準備作業が終わり、いよいよ解体工事に入ります。 作業日数は、6日間程度です。一番大掛かりな作業は、竹林の伐採、伐根です。竹を庭に植えるときは十分に注意する必要があります。放っておくと地下茎でいくらでも広がります。ここの場所がその結果になってしまったのです。 それを防ぐには、一番は竹を植えないこと。二番は欲しくないところに竹が出てきたら、地下茎まで切る事。これを続けると竹は次第に無くなります。三番目は竹を植えるときには鉢に植えるか、根っこの周りに地下茎が伸びないように地面下60~70センチほど丸く囲う事です。ドラム缶みたいのを埋め込んでも良いかもしれません。但し錆びて腐ります。塩ビの波板が良いと思います。この時は重ねを十分にとって下さい。

 天気にも恵まれて、予定通り工事が終わりました。 竹林には心配したスズメバチの巣はありませんでした。今回は、業者さんに頼んで、建物の滅失登記までやってもらいました。 ふつう5万円くらいかかります。ご自身で法務局に行って手続きすることもできます。その時は解体した建物の権利証を持って行ってください。
とかく別荘というと地元の業者は金額を高く出すようです。 今回は岡田建設の解体仕事をやってくれている業者さんなので、ふつうの金額で納まりました。滅失登記手続きはサービスしてもらいましたし。
友人の依頼主に顔が立ちました。 ありがとうございました。

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