茶室-木戸

今回は、涵養庵の入り口である石も敷設完了しましたので、すこし茶室入り口周りのこだわりを紹介いたします。

石(つくばい):涵養庵のつくばいは、表が2面あるものを使用しています。(木戸から入ってくる時に目に入る石の位置と茶室から三和土に出る時に見える石の位置)

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よく目にするのは石の配置を気にせずに使える円形のものが多いのですが、たまたまこのような石を手に入れることができ、この石の良さを活かした配置をすることができました。 手水廻の石据え(仮配置)

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蹲の石組が完了です。 灯篭も据えられました。

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踏み石据え工事完了時  少し石が大きく見えていますが、苔などを敷く時に少し土を入れますので、その時にはもう少し小さく見えるようになるはずです。

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苔を敷きました。踏み石は少し小さくなったような気がしませんか?苔を敷いた後から、ものすごい暑さが続きました。水まきはしましたが、苔に元気がないようです。手前の木製のものは結界です。ここからはご遠慮くださいという意味です。大工の手作りです。茶庭には、10cm弱の石に棕櫚縄を結んだ、関守石というのがあります。同じ意味です。

つくばひ 【蹲】:縁側近くの庭に備えてある手水鉢(ちょうずばち)。

つくばい(蹲踞、蹲)とは日本庭園の添景物の一つで露地(茶庭)に設置される。茶室に入る前に、手を清めるために置かれた背の低い手水鉢に役石をおいて趣を加えたもの。手水で手を洗うとき「つくばう(しゃがむ)」ことからその名がある。 もともと茶道の習わしで、客人が這いつくばるように身を低くして、手を清めたのが始まりである。茶事を行うための茶室という特別な空間に向かうための結界としても作用する。

wikipedia つくばい より

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