紫陽花と花手水

令和五年 皐月のお稽古

涵養庵の庭の苔は緑がますます色濃く、ふかふかとなっています。雑草も元気です。先月のうちにテッセン、ガクアジサイ、シランの花は終わってしまいました。庭で見られるのは小さい、白い花が咲く・・ 

と南天の花くらいです。 梅の実はかなり膨らんで、何個か青いうちに落ちてきています。そして、木々の枝が伸び葉も生い茂るようになりました。少しづつ剪定をしないと鬱蒼として、風通しも悪くなりますし、害虫の発生も考えられます。手入れは豆に行います。

今月から風炉となりました。そして、大人の部でお濃茶のお稽古をしました。お点前の手順が格段に違うと感じました。お濃茶は涵養庵のお稽古が始まって以来初です。炉から風炉、その上お濃茶。季節だからとして自分が選んだ牡丹蒔絵の平棗。自分としては、ただかじりついていく、そんな気持ちです。

湖光迷翡翠  朴堂師
水指瀬戸焼 作平窯  一重口
茶碗萩焼   坂田泥華  濃茶用
九谷焼  徳田八十吉
京焼  百福茶碗
京焼  瓢
茶器茶入れ 丹波 文琳
出し袱紗唐子
薄茶器平棗 牡丹の蒔絵
茶杓“喫茶去”
茶銘“小桜”  柳桜園   薄茶
“万暦の昔” 伊藤園  濃茶用
風炉南部鋳物
南部鋳物
建水杉曲げ物  杢仙
花入れ永楽 交趾 鶴首
薄板溜り塗 蛤刃
芍薬
主菓子翠江堂
“指出の磯”  とらや
干菓子“推古”  とらや
お道具

先週は、親戚の結婚式で山形市に行きました。披露の宴を催したのは亀松閣という料亭で、明治天皇の東北御巡幸にゆかりのある、見事な建物でした。 お料理もおいしく、その料理を盛り付ける器もその色もきれいで、素晴らしかったです。おかみさん曰く、100年前に創業の先々代が揃えられたそうです。 

そこで芸妓さんの踊りを拝見し、席に付いてくれて、お話をさせてもらいました。 踊りのお稽古のこと、修行というものについて、料亭の文化を伝えるというのが難しい、というお話から、伝統文化の継承についての流れでお茶のお話が出ました。「日本舞踊を極め、それに茶道が加われば、あなたは世界中で日本の歴史、伝統文化を伝えることができますね、」と話し、「自分としてはどうしても子供たちに日本の文化を伝えたい。だから茶室を造り、お教室を開いている」という話をしました。 九牛の一毛にも足りませんが、涵養庵でのお教室を続けていきたいと考えています。

いつも思うのですが子供の吸収力については感動します。 この子の成長が本当に楽しみです。 できればこのまま続けてくれて、涵養庵で次の子供たちに教えてもらうようになってくれればなどと思ってしまいました。 お施主様の中にはリフォームの時に「もう歳を取ってしまったからこの機会に着物を処分したい」とおっしゃる方がいらっしゃいます。それらを頂いてお茶のお稽古時に着てもらい、次世代の子供たちに着続けてもらいたいとも思っています。

次回6月のお稽古は、子供たちは24日(土曜日)10;00から、大人は29日(木曜日)13:00からとします。よろしくお願いします。

-茶道教室
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