いよいよ釜開きの月です。本来、風炉はしまい、炉でお湯を沸かすことになりますが、にっくき新型コロナウイルスの為に、涵養庵でのお茶の稽古ができません。 集会室のお稽古になります。
お稽古場である集会室の準備は、風炉、風炉先屏風はそのままです。
盛岡の叔母から、11月は口切だからということで飾り壺を送られました。珠乃先生をまた悩ませてしまいました。飾り壺のお点前を珠乃先生がなさり、参加者はそれを見学しました。
花入れには、椿とハナズオウの葉をいけました。椿は先日お参りした芝山仁王尊からいただいてきました。ハナズオウは集会室の窓先にある枝を切ったものです。
涵養庵の庭には梅と花海堂の枯葉が落ちています。そのままでは張り付いて始末が大変です。庭の枯葉を取ったり、雑草を抜いたり、中も掃除をし、お軸は、「和敬清寂」を掛けました。
そして、今回は小学生が2名、お教室に参加されました。自分が茶室を作ったきっかけが子供たちに日本の伝統文化のすばらしさを伝えたいというものです。うれしいです。
お道具 | |
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掛物 | 「不 識」の軸 |
お茶碗 | 九谷焼き 徳田八十吉 京焼 西村徳泉 京焼 泉涌寺 清水焼 3椀 |
水差し | 細水差し (本来は10月なのでしょうが9月のお稽古を台風で中止にしたために、9月の設えをそのまま繰り下げて10月にお稽古しました。そのようなわけで、今月に細水差しでのお稽古です。) |
薄茶器 | 棗 |
茶銘 | 珠の白 伊東柳櫻園 |
風炉 | 南部鋳物 (7月と同じ) |
釜 | " " |
敷板 | 織部 |
建水 | 青磁 |
花入れ | 陶器 鶴首 |
敷板 | 塗 |
花 | 椿(イワネシボリ) ハナズオウの葉 |
食籠 | 溜り塗 繋ぎ駒の模様 |
主菓子 | 名前 冬もみじ |
今回は、密を避けるために、大人の部を2回に分けました。窓も開放しましたが、小春日和で寒くなくお稽古ができたのは、年配者にとってはありがたかったです。
新しく入った子供たちのお母さまも一緒にお茶を飲まれましたが、子供たちにお茶の楽しさを教えるのは珠乃先生も本当にうれしそうでした。その子たちが永く、楽しく学べるように頑張ろうと思います。
来月12月のお稽古は、新型コロナの蔓延の状況により流動的です。一応、17日を予定しました。決まり次第連絡をさせていただきます。集会室には炉が切られていませんし、コロナ禍が収まり、涵養庵でお稽古したいものですが、まだまだ悲観的です。 それから、ここの床の間には梁が出ているため梁下では高さが足りず、普通の軸が掛けられません。それを解消するための小道具を用意することにしました。
今回、初めて参加された子供たちのお稽古に際してのご挨拶です。
はじめまして。岡田です。このお教室に来てくださってありがとうございました。 自分がお茶室を作ろうとしたきっかけが、現代の建物が石油加工製品に囲まれてしまって、木材の本当の良さを知らない人が多くなってしまったことを憂いたのと、茶道というものが木工加工を含めた日本の伝統文化(※建築全般、書、表具、器など焼き物、鋳物、庭木・庭石や和花の植物、着物、四季、行事、歴史)の粋というか集合体と言うものだという考えからです。
ですから、茶道を学びに子供たちが来てくれることは、(※自分の考えたことを次代につなげ、表すことができるという)大きな喜びがあります。 珠乃先生は、英語もご堪能で、外国の方々にも楽しくご指導されている方です。(※子供たちが先生からも茶道の英語を学んで、海外の人たちに日本の文化を伝えることもしてもらいたい)
どうか、これから、一緒に楽しくお茶を学んでいただければと思っています。よろしくお願いします。
(※ )部分は話していません。難しいことを言ってしまってやる気をそぐことをしたくなかったからです。
12月も今のところ茶道教室は開く予定ですが、新型コロナの関係で自粛要請があるなどした場合は中止になるかもしれません。予めご了承ください。
せっかく新しい生徒さんもいらしていただいていることもありますので子供茶道教室も開けるようになったので、なるべくできることを考えております。