涵養庵の庭では、テッセン、ガクアジサイ、シランの花が咲いています。露地の苔もみずみずしい色でふっくらしてきました。灯篭の笠の苔もだいぶ復活してきました。晩春というよりも初夏というのがぴったりします。
4月ですので、吊り釜です。炉は今月で閉めますから、炭にしようかという思いがあったのですが、いかんせん東北旅行の疲れが3日置いてドット出てしまって電気炉にしました。
お軸は 「弄花香満衣」です。この言葉の禅語としての意味と、この茶室の名前 “涵養庵”の涵養に通じるような意味があるので、自分としては、この軸は好きなものの一番目になります。
掛け物 | 「弄花香満衣」 福本積應師 |
水指 | 高取焼 菱型の蓋 |
茶碗 | 萩焼 田原陶兵衛 京焼 ひょうたんの絵 志野焼 野中春晴 “山” 京焼 こいのぼり |
薄茶器 | 平棗 牡丹絵の金蒔絵 |
茶銘 | 千栄の白 |
釜 | 筒釜 盛久 |
建水 | 杉木地の曲げ物 杢仙 |
花入れ | 田原陶兵衛 |
花 | ハナミズキ、シラン、?(名前が不明) コデマリ |
喰籠 | 独楽繋ぎ溜り塗 |
主菓子 | “藤” 菓匠 花見 |
干菓子 | 東雲 |
1週間ほど車で東北方面を回って来て、帰京したのが23日でした。疲れていると物事を考えることが出来なくなるのですね。お軸は旅行の前に掛けておいたのですが、お茶碗も選ぶことが出来ず昨年の4月と同じにしようとしたのですが、堀先生に来てもらって選んでもらいました。主茶碗に萩焼田原陶兵衛作を選びました。
お干菓子の”東雲“は盛岡で買ってきた岩手の銘菓です。 岩手県のお菓子でもっと弁国的に有名な”かもめの卵“というのがあるのですけれどもお茶室には向きません。
お花は、今月もまた青山様のお庭のお花を持ってきていただきました。コデマリは富津の庭で咲いていたのを持ってきました。花入れは最初備前を考えたのですが、珠乃先生からもっと大きな方が良いと思います、というアドヴァイスを受けて、大きな花入れの中で、萩焼がありました。作家は田原陶兵衛です。
お茶碗とかぶってしまうのですが、萩焼のピンクがかった色が美しいし、これが相応しいという事で床の間に置きました。
抹茶は、珠乃先生、堀センセイがお持ちくださいました。
皆様には、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
5月は25日(土)と30日(木)を予定しています。